上田 希/クラリネット
1972年京都市生まれ、兵庫県姫路市に育つ。12歳でクラリネットを始める。大阪音楽大学音楽学部器楽科を経て渡米、ジュリアード音楽院にて修士課程修了。これまでに山崎隆弘、本田耕一、チャールズ・ナイディック、大島文子諸氏に師事。霧島国際音楽祭に度々奨学生として参加、優秀演奏賞初め、数々の特別奨励賞を受賞。1999年、第11回宝塚ベガ音楽コンクール木管部門入賞、さらに第68回日本音楽コンクールクラリネット部門第1位入賞し本格的に演奏活動を開始。その後も、第2回カール・ニールセン国際クラリネットコンクールディプロマ賞、第5回松方ホール音楽賞大賞、坂井時忠音楽賞、第19回黒川録朗賞、第24回姫路市芸術文化賞芸術年度賞、第26回神戸灘ライオンズクラブ音楽賞、平成15年度兵庫県芸術奨励賞と受賞を重ねる。
ソリストとして、飯森範親指揮東京交響楽団、佐渡裕指揮大阪フィルハーモニー交響楽団、西本智実指揮京都市交響楽団、岩城宏之指揮オーケストラ・アンサンブル金沢、下野竜也指揮いずみシンフォニエッタ大阪や海外のオーケストラと共演。またこれまでに、ニューヨーク、大阪、京都、姫路、札幌、東京、福井など、各地でリサイタルを開き、京都を拠点に活動を続けている。
在米中には、過去10年以内に作曲された現代作品のみを取り上げるニュー·ジュリアード·アンサンブルに所属し、多くの世界初演・米国初演に携わった。この経験は1999年帰国以後も活かされており、2001年7月に結成された現代音楽演奏団体 next mushroom promotion のメンバーとしての活動を皮切りに現代音楽の分野でも高い評価を得ている。2006年には団体として、サントリー音楽財団より佐治敬三賞を受賞。これまでに武生国際音楽祭(福井)、バルトーク音楽祭(ハンガリー)、大邱国際現代音楽祭(韓国)、セルバンティーノ音楽祭(メキシコ)、サントリーサマーフェスティバル(東京)、ヴェネツィア・ビエンナーレ(イタリア)等、国内外の音楽祭に招かれている。KNMベルリン(ドイツ)やアンサンブル・ルシリン(ルクセンブルグ)が来日の際には客演し、録音などにも参加した。2010年に結成されたアンサンブル九条山のメンバーとしても活動し、2015年より演奏家主体の企画を継続、2019年度音楽クリティック・クラブ賞奨励賞、令和元年度大阪文化祭賞奨励賞を受賞した。
2023年より、神戸市室内管弦楽団クラリネット奏者に就任。オーケストラ奏者としての新たな活動が拡がっている。
同年、西村朗作曲三重協奏曲『胡蝶夢』のソリストの1人として、世界初演を果たす。この作品は、2023年9月に逝去された西村朗氏が同席する中での最後の本番となった。
現在、大阪音楽大学・京都市立芸術大学・同志社女子大学にて非常勤講師、ならびに いずみシンフォニエッタ大阪、アンサンブル九条山、神戸市室内管弦楽団、各メンバー。
<関連リンク>
大阪音楽大学
京都市立芸術大学
同志社女子大学
いずみシンフォニエッタ大阪
ニューヨーク・リコリッシュアンサンブル
アンサンブル九条山神戸市室内管弦楽団